何の為に 人生の座標軸

 普段感じたことを雑記にしたり、読んだ本のレビューをしようと思います。関心のある分野はコンピュータから宗教まで! 山口県山口市在住(出身:同県下関市)  1969年生まれ  IT部署に勤める会社員  子育て真っ最中!猫2匹同居

タグ: 3.11

 一昨年から参加しているこどもステーション山口(http://www.geocities.jp/kodomo_station_y/)の鑑賞会で、神田香織さん(ツイッター@kandakaori、ホームページ:http://www.ppn.co.jp/kannda/main.html)の講談を聞いてきました。

 タイトルは「フラガール物語 ~常磐炭鉱余聞~」というものです。昭和40年エネルギーが石炭から石油にシフトしていく中で、石炭の町が常磐ハワイアンセンターで町の生き残りをかける。その中で時代の流れに逆らうように炭鉱にこだわる人、フラダンスに新しい道を見つける人。そんなことを講談で語られました。実際には映画「フラガール」の流れに基づいて話されているようでした。(私は映画を見ていないので、そのあたりは評価できないのです)

 映画とは違う、読み聞かせとは違う、落語とも違う、講談ならではのリズム感というのを感じました。「講談師、見てきたような嘘をつき」というのが実体験としてわかりました。大げさな表現で、テンポの良いリズムで語る言葉は、イメージを膨らませます。

 今回はこどもステーション山口の高学年コースの鑑賞会で、我が家は低学年コースなので、1300円/人の乗り入れ券を購入しての観賞でした。舞台の内容は、十分に大人の鑑賞に堪えるものでした。やや、小学校5年生には内容が難しかったかもしれませんが、「講談とは、こういうものだ」というのを体験させてあげたのはよかったと思います。

 最後に不思議な縁を感じたことについて。今回の神田香織さんが山口に来られることも、演目がフラガールであることも、ずいぶんと前に決まった話でした。
 それが3.11に東日本大震災があり、福島原発の事故がありました。神田香織さん自身が福島県いわき市の出身であり、フラガールも福島県いわき市の話です。そして、フラガールはエネルギーが石炭から石油にシフトしていくときの話です。
 今、福島県は地震に津波に原子力災害に風評被害に、四重苦にあっています。そしてエネルギー政策は、もしかしたら、石炭→石油→原子力→脱原子力という歴史の切替ポイントにあるのかも知れません。石炭関係の従事者が歴史の流れに翻弄されたように、原子力従事者も新しい歴史の流れに飲み込まれるかも知れません。これは、よしきにつけ、あしきにつけ、時代の流れです。
 もうひとつ、被災した福島が立ち上がる姿がフラガールとダブって見える部分があるのです。実際にフラガールは全国巡業をされるそうですが。

 本当であれば、講談が終わった後のアフタートークにも出席したかったのですが、子供の宿題が残っていたので、講談の後に帰りました。

 こどもステーションで、狂言、音楽、演劇、いろいろと体験をしました。子供だけでなく、大人にも文化的な刺激となりました。普段、機械の設計とか工事とかをしていると、こういう仕事以外の刺激というのは、脳の回路を正常化するのに大変役に立ちます。

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 田原総一郎氏がサンデープロジェクトを終了するまでの21年間の舞台裏を書いた本です。

 面白いと思ったのは、事件・問題の「当事者を必ず出演させる」、「欠席裁判はしない」という方針。あれだけ、突っ込まれれば、政治かも出演をしたがらなくなるだろうと思うのですが、それでも出演をしていたというマジックは、この公平性とスタッフの熱意だと思いました。

 この21年を振り返ると、脳裏に場面がよみがえってくるところもありました。しかし、もう小泉さんの時代から、そんなに時間が流れたのかという不思議な感覚があります。

 「朝まで生テレビ」、「サンデープロジェクト」というのは、生放送という仕組みを使って、田原総一郎が当事者の姿を議論・討論で明かしていく。そして、それが時には政局になったり、放送後のお昼のニュースになったりしてきた。

 なぜ、サンデープロジェクトが2010年3月で終了したのか?本書の最後のところに触れているが、会食の場でテレビ朝日の君和田社長が田原さんに告げたようで、テレビ朝日の役員が「社長がこんなに腰を低くして・・・」と間に入ってきたので、問う気もなくなり、田原氏は理由を知らないそうである。
 この件で、インターネットを検索してみると高野孟のブログ「サンプロが終わって何が残るのか? (高野孟の「極私的情報曼荼羅」)」という記事に、朝日新聞というキーワード、君和田社長自信が嫌っていたという言葉が出てくる。もしかすれば「タブー」に触れたのかも知れない。

 ちょうど、3.11の地震、津波、原発の報道がされている。特に原発については、現在も災害が進行しているという異常な事態である。その中で政府・東電・マスコミの発表が「遅い」、「透明でない」、「過小評価」、「(視聴者が)判断に足る情報がない」という意見が出ている。
 それを補足するかのようにインターネットの動画配信サイトであるユーストリームやニコニコ動画が、編集なしの記者会見を生放送してみたり、テレビ局が自主規制で出すことができない反原子力派の学者の対談などを放送している。田原氏もそのようなメディアに出ている。
 また、ツイッターなどでも、いろいろな立場の人の意見を拾うことができる。田原氏も「@namatahara」で登録されており、フォロアーが2万5千人になっている。

 「サンデープロジェクト」の終わりは、テレビ局の限界という象徴かもしれない。スポンサー(広告)のあるテレビ局では、どうしても報道に自主規制が入るのだろう。新聞もそういう面がある。今回、不思議に思ったのは、民放よりもNHKの方が切り込んだことである。
 一方、スポンサーのない(?)インターネットメディアは自由度が高い。フリージャーナリストの活躍もすごい。今回は上杉隆、岩上安身など自由報道協会の面子の活躍が目立つ。

 しかし、メディアというのは、良い面も悪い面も持ち合わせている。今回、マスメディアが自主規制をしたのは悪い面だ。しかし、説明がわかりやすいかどうか、幅広い地域や年齢層に情報をいきわたらせるというところでは、テレビの力はすごい。
 インターネットは確かに「早く」、「多様な」、「少数の意見」も見ることができる。しかし、その情報が正しい情報なのか、読み解く力、リテラシーが必要になるし、テレビのように広く知らしめる力は現在のところは持っていない。(ただし、ツイッターで革命が起きるくらいの力はある)

 また、ニコニコ動画の記者会見を一般人が2時間半見るというのは、つらい。確かに一次情報に触れることが出来るというのはすごいことだが、「編集」や「要約」が欲しいと感じた。記者会見を動画でアーカイブして、フリーのプロ編集者が編集を行い、一次情報が検証可能な状態でハイライトの動画を公開する。あるいは、テキストにして公開するということはできないだろうか。

 新しいインターネットなどのメディア空間に、第2の田原総一郎と呼べるような人が現れるのだろうか?現れるとしれば、それは上杉隆、岩上安身といったフリージャーナリストなのか。プロ以外のジャーナリズムが現れるのか。今回の3.11の衝撃は報道のあり方も問うているように感じる。

 田原総一郎氏の講演で紹介した山口市民文化大学の際に会場で購入した本でした。サインをいただきました。
今だから言える日本政治の「タブー」
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 今日は山口市民文化大学(http://www.bunka-daigaku.com/)の第2回の講義、田原総一郎氏の「時代を読む」という講演を聞きに行ってきました。第1回目は姜尚中氏の講演(http://goodday.doorblog.jp/archives/65547066.html)で、振り返って思うと、日曜日の朝10時の政治番組の新旧の顔ぶれという不思議な結果になっていました。これは講演が終わってから気がつきました。

 姜尚中さんの講演も4月2日と3.11の東日本大震災のあとということで、予定されていたテーマとは違う内容になりました。田原氏の「時代を読む」という題目も大まかにはテーマに沿っていますが、多くははやり3.11の地震、津波、原子力災害のことを語られました。

 以下はメモからおこした内容です。
・今回の災害は文明への過信ということへの痛烈な警告という要素もあったのではないか?
・特に原子力は油断をしていた部分があるのでは。本来、原子力は危険なものである。日本においては原子力はしばらく無理だろう。6月にサミットがあるが、脱原子力とはならない、原子炉がフランス製かアメリカ製かというような話になるだろう。日本では感情的に原子力は難しいが・・・。
・フランスのサルコジ大統領はなぜ日本に来たか?アメリカ型の原子炉はダメだろうとフランス製の原子炉を売り込みにきた。その前に中国に行っている。中国に原子炉を売るため。
・原子力の災害は、まだ続いている。東京電力が復旧の工程表で6~9ヶ月で冷温停止といっているが、東京電力幹部にも聞いたが、6~9ヶ月というのは、つまりは「わからない」ということだ。
・今治のタオルや有田焼が海外で売れなくなっている。福島から遠く離れているが、放射能に汚染されていると思われているからだ。
・今回の震災で失われた財産は16~25兆円。これは原子力災害を含んでいない。30兆にはなる。
・国が16兆円は復興に予算を使う。つまり16兆円の需要が発生する(今までの不況は需要不足の面がある)
・国は歳入が41兆円で歳出が91兆円。不足をしている部分はつまり借金だ。
・復興のお金の使い方で景気が良くなる可能性がある。政治が大事。
・震災の前に感じていた「閉塞感」というのは、社会が安定していて、これ以上成長できにくいときに感じる。つまりは幸せな状況。被災地には閉塞感はない。
・朝鮮特需の時、日本は大きく成長した。うまくやらないと海外が震災の特需を持っていってしまうかも。政治が大事。
・田舎で作った電気を東京に送るというのも1極集中の弊害。東京に原子力発電所が作れるようであれば、安心して原子力発電を作れるような状況になるだろう。
・1990年は日本の成長率は世界一であった。今では27位である。また、一人当たりのGDPも2000年には3位であったが、現在は28位である。大企業にやる気がない。
・日本は今、いい状態にある。昔は侵略戦争で①現地の安い人②現地の資源③現地のマーケットを奪い取ってきた(どこの侵略戦争も同じ)。日本は戦争をせずに、現地の安い人件費、資源、マーケットを取得してきた。
・ドコモのiモード、NHKのハイビジョンなど優れた技術はあるが、世界を巻き込むとか標準にするのは、日本は苦手。
・3.11以前、実は少し経済が回復していた。これは主にアジア輸出。日本の中小企業はなかなか海外に出て行かない。
・「込み合いますので満州へ」というポスターがあった。当時の人口は6000万人くらい。今は、超過密。
・日本はよくなる(政治がよければ)
・世界銀行のブラックさんを巻き込んで、新日鉄(?)の全身の八幡製鉄所などは、お金を借りて戦後の復興をしていった。(京都の祇園で・・・)

 質疑応答の時間があったので、私も質問をしてみた。

私「ジャーナリズムについて質問します。朝生やサンプロで生放送を放送を改革してこられた田原さんですが、3.11ではツイッターやユーストリーム、ニコニコ動画などの新しいソーシャルメディア・インターネットメディアが出てきた。今のメディアがこれに変わるまでいかなくても、補強(バックアップ)する関係になるか?」

田原「なる。今回も原子力の災害の報道も遅かった。既存のメディアはいろんなものに縛られているが、ユーストリームやニコニコ動画にはそれがない自由だ。また、エジプトの革命もツイッターやフェースブックでおきた。ツイッターなど誰でも情報が発信できる」

 要旨はこんな感じでした。また、注目の菅内閣のことですが、田原氏の読みでは、ゴールデンウィークにおそらく参院で問責決議が可決されるだろうと。過去、問責決議をされた人、されそうになった人はみんな辞めている。菅さんはネバルだろうが・・・。

 最後に感想を。田原さんはテレビでみるとおり、ポッドキャストで聞くとおりの印象でした。政治家相手にはズバッと斬りこみますが、目をみると優しさがある。今回も20歳の女性が若者の政治参加について質問をして、斬り返しはされていましたが、それでも言葉に温かみがあると感じました。

 前回の朝生では、少し斬り方が甘かったというか原子力推進派が偏っていたと思いました。次回はバランスの取れた出演者で、「日本のエネルギー政策はどうなる?どうだ!」とがんばって欲しいです。

 今だから言える日本政治の「タブー」という本を買い。サインをしてもらいました。

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 今日から山口市民文化大学が開講しました。全8回で各界の著名人の講演を聴くというものです。姜 尚中氏、田原 総一朗氏、舞の海 秀平氏、金 美齢氏、石破 茂氏、吉川 敏一氏、平林 都氏、河内家 菊水丸氏が講師陣である。
 山口市民大学のホームページhttp://www.bunka-daigaku.com/)参照のこと。

 今日は第1回目の姜尚中氏の講演であり、テーマは「感動する力」であった。しかし、3.11の東日本大震災もあり、内容は津波のことや原子力のこと、被災地のことを避けて語ることはできなかった。

 メモから講演の内容を振り返ります。

・3/28から震災被害のあった南相馬市に2泊3日で取材に行ってきた。
・高さがほんの2mの差で生死の分かれ目があると感じた。上の人は無事で、2m下の人は全滅という。
・現在、1000から2000体に遺体が避難区域にあるが、遺体に付着した放射線が高く、回収できなかったり、土葬をすれば土壌汚染なり、そんな状況にある。
・このような状況の人に「がんばれ」というのは酷な話である。文学や芸術、音楽は、今、このような人には必要ない。今、必要なのは水や食料、燃料という生きるために必要なものである。文学や芸術、音楽が必要になるのは、もう少し先。
・今、盛んに「国難」という言葉を使っているが、「民難」ではないか(趣旨は日本国全体の難ではなく、民(たみ)の難儀という意味?)
・このようなときに人間の浅ましさがでる。水の買占めなど。東京で使う電気を福島で原子力発電で作っていることなど。
・相場市長は避難をしない篭城宣言をした。歩いて避難できる人がいる一方で、高齢や病気などで思うように避難できない人がいるから。
・人間は極限状態になると感情がなくなり、涙もでないものだ。この感情が戻ったときに、どうなるのかというのが大切だ。
・デューラーという画家が自画像を描いている。この時代に自画像を書く人は少なかった。鏡に映った自分を書いているのであるが、それは自分のアイデンティティを表現していることである。右では、自分は画家であるというアイデンティティを示している。(デューラはうつであった)
ALBREC~1
・3.11で世の中は変化し、日本の戦後は終わったといえるのではないか?
・明るいものだけでなく、暗いものを安直でない「希望」見えてくるのではないか?それに芸術とか文学が活きてくるのではないか。
・東京は夜の町も人が少なくゴーストタウンのようなこともある自粛だけではダメである。
・瓦礫の下には、団欒があった。
・今こそ、宗教家が被災地へ行くべきではないか。
・絵は何をしろと具体的にはいわないが、人の心を変化させる。
・今、「祈り」が必要である。人間は無力である。
・原子力はある意味神の領域で、触れてはならなかったものなのかも知れない。科学、技術への楽観的な信仰がまねいた。
・3.11で世界を見る目が変わる。その状況を受け止める力が「感動する力」である。
・人(ひと)はパンのみにて生くる者に非(あら) 。人間は悩むことに価値がある。
・今の報道は科学的事実を伝えてはいるが「情のフィルター」を通しておらず伝わってくるものがない。枝野氏はよく知っているが、翻訳をして伝えないといけない。よらしむべし、しらしむべからずではダメ
・人間の生き死に対して、政治家や科学者の言葉がうすっぺらである。
・非常時に人間の本性が見えてくる。良い面、悪い面。
・プルトニウムなど自然界にないものを作ってしまった。わからないものをわかったかのように扱ってきた。
・3.11以降、わからないものに向き合う時代になる。「なぜ」という根源的な質問に、答えがないことにどう向かうか。
・日本の教育も見直さないといけない。人間力、情を芸術を通して。その情報が共有できれば、「絆」である。
・被災地では、食べるとか人間が生きるために必要にしているものが、その後に情が必要になる(ちょっと不正確)
・戦後、かっての世界(戦前)がかわったように、3.11以降、新しい世界が始まる。

 メモをおこしていますが、不正確な部分があることをご了承ください。

 東京電力の株価が500円の額面を割って、466円の前日比100円のストップ安となった。3月11日の終値は2、121円であり、急降下して額面割れである。

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 時価総額は3兆4599億円から7488億円まで減少したことになる。しかし、福島の原子力の問題は収束方向になく、目途すら見えない。買いの要素が見えないので、このまま売りで値を下げるのか、ハゲタカが安くかってしまか・・・。

 東京電力の株価もだか経営不振は、いろいろなところで影響があるだろう。投資信託などで、電力株は安定している株なのでリスクのヘッジに使われているだろうし、公社債投信などは電力債でも運用している。年金の運用にも使われているかもしれないし、確定拠出年金に影響するかもしれない。また、雇用も単独で36,733人、連結で53,036人で、連結の対象にならない協力会社も多数あるだろう。東京電力の投資が抑制されれば、各種メーカーや工事会社、その下請け会社と、どこまでの影響があるかわからない。

 また、会社の形態も今のままでは、いかないだろうと言われている。(一時)国有化は国も東京電力は現時点で否定をしているが可能性はあるだろう。原子力発電部門を切り離して、そこに公的資金を注入し、補償にあてるという方法も検討されていると聞く。あらゆる可能性が否定できない。また、計画停電も2年続くということなので、東京電力もであるが、関東圏の企業の不振、それから広がる国内全体の不信、国際競争力の低下という経済の負のスパイラルが発生しないとも限らない。

 ちょうど今、「民間企業での存続目指す=経営「大変厳しい」-料金値上げも・東電会長」という会長の記者会見の記事を見た。民間企業での存続を目指すとの意思表明であるが、プラス材料になるのだろうか?

 「原発増設計画見直し」という記事もあり、原子力発電所の新増設は今後困難になるだろうし、場合によっては運転中の原子力発電所の停止ということも迫られるかもしれない。こうなると、予備力があるとはいえ、日本の電力の3割を占める原子力がなくなり、今までのように緩やかに電力の消費量が増えていくような電気の使い方はできなくなるだろう。代替エネルギーとして、太陽光や風力などの自然エネルギーがあげられる。一般には自然エネルギーは不安定である。原子力発電所1基分の100万kWは山手線の内側にパネルを敷き詰める面積が必要という風にいわれている。一説には犬吠埼に風力を建てると東京電力の電力がまかなえるという話が・・・

田中
 今の電気をまかなうのに、そんなに本数はいらないからね。東京電力が東京大学に委託して、犬吠埼に風力発電を建てたらどれだけ発電するかを調べたそうです。そうしたら出てきたデータが「東京電力がまかなっている電気が全部作れます」というものだった。犬吠埼の沖合だけで、だよ。
(中略)
田中 そうしたら東京電力は「そのデータは公表しないでください」と言った。だけど、こっそりとインターネットに公表されていたのを僕は検索して見つけてさ。
 田中優×小林武史 緊急会議(2) 「新しいエネルギーの未来」 ーFEATURE - エコレゾ ウェブより


 何基の風力で、常に安定した風が吹いていて、出力が変動しないで、台風が来ても大丈夫でと思うと、仮に電力が発生できたとしても、大型電源のバックアップがないと風力だけでは無理だろうと私は思うのですが・・・。また、自然エネルギーは現時点で発電コストが高いこともネックになる。応分の費用負担を覚悟する必要がある。ただし、発電コストやエネルギー変換効率はテクノロジーの進歩や量産化することで、大幅に改善できる可能性はあると思う。

 しかし、原子力発電の穴を不安定な自然エネルギーだけでまかなうというのは現実的に無理があると思うので、火力発電の新増設とセットになるのではないか?しかし、その場合は化石燃料の燃焼による二酸化炭素が問題になる。事実上、国際社会に宣言した2020年に1990年比で25%の温暖化ガスの減というのは、火力を増やすと難しいだろう。そもそも、25%も無理があるので、これを見直して、現状維持でという話にすれば、クリアできるかもしれない。

 しかし、短期的には電力消費を抑えなければ、電力不足になる。したがって、経済的にはマイナスの効果となる。長期的には、ライフスタイルの見直しによる電力消費の減、生産活動を下げて電力消費の減、原子力から火力発電への段階的切替という可能性がでるのではないか?エネルギー政策の見直しというのが、どこまで踏み込めるか難しい。もはや原子力発電は「安全」であったとしても「安心」とは国民感情から数年から数十年は思えないだろう。

 もう一つの波及効果が電力業界全体へ及ぼす影響である。すでに原子力については、各社とも新増設を凍結することになるだろう。つぎに電力業界における東京電力というのはリーダーカンパニーなので、東京電力がダメになったとき、どうなるかというのがわからない点である。No2の関西電力がニューリーダーになるのかという点。
 また、電力会社は500kW以上のお客さまに限り電力の小売自由化と発電所は独立の発電事業者が存在するなどの部分自由化にあるが、規制産業であり、地域独占が認められている。また、発電部門と送電部門の分離という論議もあったが、発電と送電が一体出なければ、電力の安定供給ができないということで見送られた経緯がある。
 今回の東京電力のクラッシュで、他の電力会社を含めた今の枠組みに変更が生じるかどうかというのも注目点である。今回、にわかに西日本から東日本に融通できる電力が100万kWであるということが注目を浴びており、この辺も送電部門が分離していないからだと論議になるかも知れない。
 しかし、過去を紐解くと、今の電力会社の体制になる前は、各地域の電灯会社・配電会社と国策会社である日本発送電という体制で、発電所から変電所までは日本発送電、日本発送電から受けた電気を配るのが配電会社で、ずいぶんと昔に民営化して今の形になっている。今から60年前の話であるが・・・。
 あと、民主党がどこまで電力会社に切り込めるかである。民主党の最大の支持母体である連合に電力総連という電力会社の労働組合の集まりがある。民主党の議員の中にも電力会社の労働組合出身のものもいる。そういうところで、電力総連として、連合として、民主党へ配慮を求める動きがあるかもしれない。
 また、地方における電力会社の存在は、●●地方連合会の会長とかいうポジションをしめており、電力会社の不振は地域経済への打撃も大きい。

 いろいろ考えていくと、3.11東北関東大震災に端を発する福島原子力発電所災害事故問題は、東京電力の問題にとどまらず、今後のエネルギー問題、日本経済の問題、電力業界の問題、地域経済の問題といろいろなものが影響することが予想される。いうまでもないが、震災・津波の被災地の問題も同時並行して取り組まないとならない。

 変えなければいけないことは確かだろう。しかし、その前に国民の生命と財産を守るほうが急務だ。ハードランディングよりソフトランディングを望む私は、保守的だろうか?










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