何の為に 人生の座標軸

 普段感じたことを雑記にしたり、読んだ本のレビューをしようと思います。関心のある分野はコンピュータから宗教まで! 山口県山口市在住(出身:同県下関市)  1969年生まれ  IT部署に勤める会社員  子育て真っ最中!猫2匹同居

タグ: 田原総一郎

 田原総一郎の「緊急提言! デジタル教育は日本を滅ぼす」という本を読みました。デジタル的な教育、具体的にはiPad一つで教科書がたくさん入る。マルチメディアになる、そんな話なのかと思いましたが、実際には戦後から今日に至るまでの学校教育全体のことが書かれています。

 教育というのは、結局は教師と生徒のコミュニケーションである。学科を教えることだけが、教育ではない。単なるデジタル化であれば、教育の場というのは不要になるが、人間関係、地域との関係、社会との関係を学ぶには、学校教育というものが大事であるということを思いました。

 しかし、教育の中にデジタル機器が入ってくるのは、テクノロジーの進歩からいって、仕方がないでしょう。また、そういうICTの使い方を教えるのも教育になるでしょう。

 「人間らしく」とか「教養」とか「道徳」、「公(おおや)」というのがキーワードだと思いました。


緊急提言! デジタル教育は日本を滅ぼす

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 田原総一郎氏がサンデープロジェクトを終了するまでの21年間の舞台裏を書いた本です。

 面白いと思ったのは、事件・問題の「当事者を必ず出演させる」、「欠席裁判はしない」という方針。あれだけ、突っ込まれれば、政治かも出演をしたがらなくなるだろうと思うのですが、それでも出演をしていたというマジックは、この公平性とスタッフの熱意だと思いました。

 この21年を振り返ると、脳裏に場面がよみがえってくるところもありました。しかし、もう小泉さんの時代から、そんなに時間が流れたのかという不思議な感覚があります。

 「朝まで生テレビ」、「サンデープロジェクト」というのは、生放送という仕組みを使って、田原総一郎が当事者の姿を議論・討論で明かしていく。そして、それが時には政局になったり、放送後のお昼のニュースになったりしてきた。

 なぜ、サンデープロジェクトが2010年3月で終了したのか?本書の最後のところに触れているが、会食の場でテレビ朝日の君和田社長が田原さんに告げたようで、テレビ朝日の役員が「社長がこんなに腰を低くして・・・」と間に入ってきたので、問う気もなくなり、田原氏は理由を知らないそうである。
 この件で、インターネットを検索してみると高野孟のブログ「サンプロが終わって何が残るのか? (高野孟の「極私的情報曼荼羅」)」という記事に、朝日新聞というキーワード、君和田社長自信が嫌っていたという言葉が出てくる。もしかすれば「タブー」に触れたのかも知れない。

 ちょうど、3.11の地震、津波、原発の報道がされている。特に原発については、現在も災害が進行しているという異常な事態である。その中で政府・東電・マスコミの発表が「遅い」、「透明でない」、「過小評価」、「(視聴者が)判断に足る情報がない」という意見が出ている。
 それを補足するかのようにインターネットの動画配信サイトであるユーストリームやニコニコ動画が、編集なしの記者会見を生放送してみたり、テレビ局が自主規制で出すことができない反原子力派の学者の対談などを放送している。田原氏もそのようなメディアに出ている。
 また、ツイッターなどでも、いろいろな立場の人の意見を拾うことができる。田原氏も「@namatahara」で登録されており、フォロアーが2万5千人になっている。

 「サンデープロジェクト」の終わりは、テレビ局の限界という象徴かもしれない。スポンサー(広告)のあるテレビ局では、どうしても報道に自主規制が入るのだろう。新聞もそういう面がある。今回、不思議に思ったのは、民放よりもNHKの方が切り込んだことである。
 一方、スポンサーのない(?)インターネットメディアは自由度が高い。フリージャーナリストの活躍もすごい。今回は上杉隆、岩上安身など自由報道協会の面子の活躍が目立つ。

 しかし、メディアというのは、良い面も悪い面も持ち合わせている。今回、マスメディアが自主規制をしたのは悪い面だ。しかし、説明がわかりやすいかどうか、幅広い地域や年齢層に情報をいきわたらせるというところでは、テレビの力はすごい。
 インターネットは確かに「早く」、「多様な」、「少数の意見」も見ることができる。しかし、その情報が正しい情報なのか、読み解く力、リテラシーが必要になるし、テレビのように広く知らしめる力は現在のところは持っていない。(ただし、ツイッターで革命が起きるくらいの力はある)

 また、ニコニコ動画の記者会見を一般人が2時間半見るというのは、つらい。確かに一次情報に触れることが出来るというのはすごいことだが、「編集」や「要約」が欲しいと感じた。記者会見を動画でアーカイブして、フリーのプロ編集者が編集を行い、一次情報が検証可能な状態でハイライトの動画を公開する。あるいは、テキストにして公開するということはできないだろうか。

 新しいインターネットなどのメディア空間に、第2の田原総一郎と呼べるような人が現れるのだろうか?現れるとしれば、それは上杉隆、岩上安身といったフリージャーナリストなのか。プロ以外のジャーナリズムが現れるのか。今回の3.11の衝撃は報道のあり方も問うているように感じる。

 田原総一郎氏の講演で紹介した山口市民文化大学の際に会場で購入した本でした。サインをいただきました。
今だから言える日本政治の「タブー」
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 今日は山口市民文化大学(http://www.bunka-daigaku.com/)の第2回の講義、田原総一郎氏の「時代を読む」という講演を聞きに行ってきました。第1回目は姜尚中氏の講演(http://goodday.doorblog.jp/archives/65547066.html)で、振り返って思うと、日曜日の朝10時の政治番組の新旧の顔ぶれという不思議な結果になっていました。これは講演が終わってから気がつきました。

 姜尚中さんの講演も4月2日と3.11の東日本大震災のあとということで、予定されていたテーマとは違う内容になりました。田原氏の「時代を読む」という題目も大まかにはテーマに沿っていますが、多くははやり3.11の地震、津波、原子力災害のことを語られました。

 以下はメモからおこした内容です。
・今回の災害は文明への過信ということへの痛烈な警告という要素もあったのではないか?
・特に原子力は油断をしていた部分があるのでは。本来、原子力は危険なものである。日本においては原子力はしばらく無理だろう。6月にサミットがあるが、脱原子力とはならない、原子炉がフランス製かアメリカ製かというような話になるだろう。日本では感情的に原子力は難しいが・・・。
・フランスのサルコジ大統領はなぜ日本に来たか?アメリカ型の原子炉はダメだろうとフランス製の原子炉を売り込みにきた。その前に中国に行っている。中国に原子炉を売るため。
・原子力の災害は、まだ続いている。東京電力が復旧の工程表で6~9ヶ月で冷温停止といっているが、東京電力幹部にも聞いたが、6~9ヶ月というのは、つまりは「わからない」ということだ。
・今治のタオルや有田焼が海外で売れなくなっている。福島から遠く離れているが、放射能に汚染されていると思われているからだ。
・今回の震災で失われた財産は16~25兆円。これは原子力災害を含んでいない。30兆にはなる。
・国が16兆円は復興に予算を使う。つまり16兆円の需要が発生する(今までの不況は需要不足の面がある)
・国は歳入が41兆円で歳出が91兆円。不足をしている部分はつまり借金だ。
・復興のお金の使い方で景気が良くなる可能性がある。政治が大事。
・震災の前に感じていた「閉塞感」というのは、社会が安定していて、これ以上成長できにくいときに感じる。つまりは幸せな状況。被災地には閉塞感はない。
・朝鮮特需の時、日本は大きく成長した。うまくやらないと海外が震災の特需を持っていってしまうかも。政治が大事。
・田舎で作った電気を東京に送るというのも1極集中の弊害。東京に原子力発電所が作れるようであれば、安心して原子力発電を作れるような状況になるだろう。
・1990年は日本の成長率は世界一であった。今では27位である。また、一人当たりのGDPも2000年には3位であったが、現在は28位である。大企業にやる気がない。
・日本は今、いい状態にある。昔は侵略戦争で①現地の安い人②現地の資源③現地のマーケットを奪い取ってきた(どこの侵略戦争も同じ)。日本は戦争をせずに、現地の安い人件費、資源、マーケットを取得してきた。
・ドコモのiモード、NHKのハイビジョンなど優れた技術はあるが、世界を巻き込むとか標準にするのは、日本は苦手。
・3.11以前、実は少し経済が回復していた。これは主にアジア輸出。日本の中小企業はなかなか海外に出て行かない。
・「込み合いますので満州へ」というポスターがあった。当時の人口は6000万人くらい。今は、超過密。
・日本はよくなる(政治がよければ)
・世界銀行のブラックさんを巻き込んで、新日鉄(?)の全身の八幡製鉄所などは、お金を借りて戦後の復興をしていった。(京都の祇園で・・・)

 質疑応答の時間があったので、私も質問をしてみた。

私「ジャーナリズムについて質問します。朝生やサンプロで生放送を放送を改革してこられた田原さんですが、3.11ではツイッターやユーストリーム、ニコニコ動画などの新しいソーシャルメディア・インターネットメディアが出てきた。今のメディアがこれに変わるまでいかなくても、補強(バックアップ)する関係になるか?」

田原「なる。今回も原子力の災害の報道も遅かった。既存のメディアはいろんなものに縛られているが、ユーストリームやニコニコ動画にはそれがない自由だ。また、エジプトの革命もツイッターやフェースブックでおきた。ツイッターなど誰でも情報が発信できる」

 要旨はこんな感じでした。また、注目の菅内閣のことですが、田原氏の読みでは、ゴールデンウィークにおそらく参院で問責決議が可決されるだろうと。過去、問責決議をされた人、されそうになった人はみんな辞めている。菅さんはネバルだろうが・・・。

 最後に感想を。田原さんはテレビでみるとおり、ポッドキャストで聞くとおりの印象でした。政治家相手にはズバッと斬りこみますが、目をみると優しさがある。今回も20歳の女性が若者の政治参加について質問をして、斬り返しはされていましたが、それでも言葉に温かみがあると感じました。

 前回の朝生では、少し斬り方が甘かったというか原子力推進派が偏っていたと思いました。次回はバランスの取れた出演者で、「日本のエネルギー政策はどうなる?どうだ!」とがんばって欲しいです。

 今だから言える日本政治の「タブー」という本を買い。サインをしてもらいました。

今だから言える日本政治の「タブー」
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